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松田語録:イアン・モリスの戦争論〜戦争はなぜ「良い」のか?



松田語録:イアン・モリスの戦争論〜戦争はなぜ「良い」のか?

収録日:2024年9月4日
シンギュラリティサロン主宰の松田卓也神戸大学名誉教授の健康や学習に関連する日ごろのお考えを皆さんにお伝えします。今回はイアン・モリスの戦争論、戦争はなぜ「良い」のかについて。

出演:松田卓也 シンギュラリティサロン主宰・神戸大学名誉教授
   塚本昌彦 神戸大学教授
   保田充彦 XOOMS代表
企画・運営:シンギュラリティサロン(https://singularity.jp/)

19 Comments

  1. 戦争は合理性を求めるので、自国民の犠牲は最小に、最大利益を獲得しようとしますから。これを、エントロピーの最小化と考えると、意識がある程度に達すると組織化した戦争を起こして、局所最適化から逃れてきたのかもしれませんね。手法としては最悪なのですが。

  2. 戦争を無くすべきかと実際に戦争が無くなるかは別の問題でしょう。人間も生態系の一部である以上、戦う人間が皆無になれば他の種に滅ぼされるだけです。従って文明がどこまで進歩しても人類社会の半分ぐらいを悪が支配する状況は変わらないでしょう。日本人は80年前にひどい負け方をしたので、その反動で極端な平和主義になっただけです。

  3. bingに、下記を問い合わせる(※)と、動画がアップされて間もない松田語録から参照した回答が返ってきました。最近のAIほぼリアルタイムの情報で回答を作成しているの?

    【(※) 質問】
    戦争により、犯罪率が低くなっている?
    イアン・モーリス
    10%⇨1or2%

    ※ bingが参照した場所
    松田語録:イアン・モリスの戦争論〜戦争はなぜ「良い」のか …. https://www.youtube.com/watch?v=Df9q1u9Uh2M.

  4. 「戦争は絶対ダメ」というなら、戦争が起きる原因を冷静に研究して、その原因を除去する必要があるわけだけど、「戦争は絶対ダメ」という人間に限って「非武装でいれば平和でいられる」みたいな間違ったことしか言わないんだよね。歴史をみれば非武装でいたせいで虐殺された国が山ほどあるのに。平和主義者こそ空想的平和主義を卒業して、現実主義的に戦争の原因と功罪を研究する必要があるよね。
    エドワード・ルトワックは『戦争にチャンスを与えよ』の中で「平和が戦争の原因を作り、戦争が平和の原因を作る」と言ってて、これはパラドクスに聞こえるが、国際関係の戦争と平和の流転にはそのようなメカニズムがあり、あるものはあるものとして理解しなければ仕方が無いといってるね。例えば戦争の原因でメジャーなものは民族的憎悪だけど、国連が介入して強引に和平を締結させたとしても、当事国間に憎悪が残っていると、すぐに和平を破って戦争を再開してしまう。この場合、当事国の双方が憎悪を燃やし尽くすまで戦い合わせるしか戦争の終わらせ方がない。そして平和が到来すると、負けて再び憎悪を高めた側が軍拡し、平和ボケした側が軍備を解いてしまったりして、軍事バランスが崩れてまた戦争になる。
    進化の観点からみると、戦争には愚かな遺伝子や病的な遺伝子を人類の遺伝子プールから排除する効果があるのかもね。

  5. 戦争は「良い」理由は述べてはいない。
    「良かった」と取れないこともないという理由だけ。
    だからこれを「良い」というと反発はある。

  6. モリスさんの戦争論が正しいとすると、いつか違う星と地球のAIが覇権を取り合うために惑星間で戦争とか起きそうですね

  7. 米国の犯罪率と日本の犯罪率みても戦争が安全にしているんというのは実に怪しい。
    日本の江戸時代も世界的に安全だったわけだし、ハワイの王朝もそうだった。
    技術革新と集団化を起こすことだけが事実で、技術革新が場合によって治安改善にもつかわれうるだけで、治安と直接の因果関係はないとおもう
    また、技術革新においても、もしバビロニアの図書館が破壊されなければ1000年早く産業革命が成された可能性もあるわけで、普遍的とは言いがたい。もし核戦争がおこれば、技術は後退する。

  8. 数年後にAIが超知能を迎えた場合に確実に人余りが発生しますが、その際にベーシックインカム的な政策に進むのかそれとも大戦になるのか、どっちなんでしょうか? 弱者にキビシイ国を見ると、ヤバイ方向に行きそうな気がします。

  9. ソ連が解体して脅威らしい脅威が無くなった後も中東を滅茶苦茶に荒らしたアメリカを見てよくそんな事を合理的と言えますね

  10. 聴く前はうってなるタイトルだったんですがとてもすごい話でした。経済と戦争の関係性大変勉強になります<(_ _)>

  11. 少なくとも論文のタイトルはおかしい気がします。戦争によって新しいテクノロジーが出てくることについては因果関係なので役に立つといえるが、トータルで殺人の割合が減り、それにつれて戦争が増えているというのは単なる相関関係では?
    しかしいずれにしても各要素はハラリなどが昔から言っていることで、あまり新しい説ではなかったと思います。

    ちなみに、ピケティなどは資本家と労働者の格差を均す効果もあると主張しています。

  12. 1.イアン・モリスは、戦争が社会にプラスの効果をもたらしてきたという逆説的な考え方を持つ歴史家である。
    2.モリスは、戦争がより大きく、より組織化された社会の創造を促進し、それがより平和で反映されたものになったと主張する。
    3.モリスは、石器時代と現代を比較して、暴力による死亡率が大幅に減少したことを指摘し、戦争がより大きく、より安全な社会を想像したと主張する。
    4.モリスは、戦争が経済的な発展を促進したと主張する。戦争を通じて形成されたより大きく、より組織化された社会は、より複雑な経済分業と貿易を可能にし、富の増加につながった。
    5.モリスは、戦争は恐ろしいが効果的な社会進歩の手段であると主張する。戦争はより大きく、より安全で、より豊かな社会を想像するための最悪の方法だが、歴史的には唯一の効果的な方法だった。
    6.モリスは、戦争の必要性が低下し、兵器がより破壊的になるにつれて、伝統的な戦争の必要性は減少してきたと主張する。現代社会では、大規模な戦争の減少が続き、より安全で豊かな社会につながる可能性があると主張する。
    7.モリスは、戦争は人間に特有な暴力形態であり、言語を獲得したことで可能になったと主張する。戦争は組織だった暴力であり、命令系統を必要とするため、言語が不可欠であると主張する。

  13. 石器時代の殺人率をどう測ったんですかね? 日本の縄文時代のデータはどう取ってどう組み込んだのか…

  14. お話を拝聴して、社会の安定性と戦争の関係は、原子核の液滴模型による結合エネルギーの説明によく似ていると思いました。液滴模型の結合エネルギー公式は体積項、表面項、クーロン項、非対称項、ペアリング項で構成されますが、これをイアン・モリスの主張に当てはめると、戦争による支配領域の拡大は体積に対する表面積の効果を小さくし、結合エネルギーの増加(つまり社会の安定化)につながる、というように対応させることができます。しかし、このアナロジーを愚直に適用してみると、原子核の核子あたりの結合エネルギーは鉄をピークに減少する(クーロン斥力による)ように、人間社会でも一定以上の規模で不安定化が起こる可能性が示唆されます。つまり、安定性は規模にたいして単調増加ではない可能性もあります。
    これは、グローバリゼーションがすべてのスケールで安定化をもたらすわけではないという可能性ですね。人間社会にも、原子核における鉄のように、地政学的条件を考慮した適切な「世界分割のサイズ」が存在するかもしれない、と思いました。

  15. 暴力による死亡率が長らく減少傾向にあることは多くの研究者が指摘しており、例えばピンカーはその要因として法治国家の成立や、法による暴力的な人民の排除を挙げていますが、そこのところを「戦争」で一点突破しようとしているならば、反発が起こっても仕方なさそうです(本文を読んでいないので詳しくは分かりませんが…)。安田さんがおっしゃるように因果関係は難しい問題で、1つの要因を押し出すことは歴史的事実よりも研究者のエゴを優先しているように見えなくもないです

    ちなみに学術的な文脈では、「国家の成立は人類にとって善か悪か」という話がホットなテーマで、ピンカーら(モリスも含む)の社会科学者は国家の成立を善とする一方で、デヴィッド・グレーバーのような文化人類学者は、狩猟採集民社会の暴力的な死亡率は一定でなく(つまり集団間の差異が大きく)、国家の成立による暴力の減少に否定的な見解を示しています。これもある種の理系vs文系論争です。

    戦争による死亡率はどうかのか?というツッコミは元々ピンカーに向けられていたもので、ピンカーは戦争込みでも自説の優位性を主張したのですが、おそらくモリスはそういった文脈込みで、挑発的な逆張りをしたのでしょうね。そこまで分かっていないと、この本は読めないと思います

  16. うーん、括りが大雑把すぎるような…
    段階1が紀元前12000年前から紀元前1年って…段階2の崩壊論もなんか遊牧民を悪く言い過ぎなような
    筆者が西洋人だからローマ帝国を滅ぼされた私怨かなと思ってしまいました。
    この理論だとモンゴル帝国は過去最高に平和に貢献してることになりますが…
    それで段階3で大英帝国が持ち上げられてるってのがもう…

  17. 松田先生が紹介された通り、ピンカーもTED等で同様の分析はしていますが、今回の著書の紹介文が以下のようにありました。

    「『戦争 ! それは何のために良いのか?紛争と霊長類からロボットへの文明の進展』
    ‥‥略‥‥
     考古学、歴史、生物学は、戦争が実際に何かに役立ったことを示しています。意外に思われるかもしれませんが、戦争は人類をより安全で豊かなものにしました。
    ‥‥略‥‥
     戦争が、より大きく複雑な社会を作り出し、国内暴力を根絶した政府によってその社会は支配される。不思議なことに、殺すことは世界をより安全にし、それが生み出した安全性は、人々が世界をより豊かにすることを可能にしました。
     戦争は歴史上最大のパラドックスだったが、15世紀にわたる暴力についてのこの探求的研究は、次の半世紀が史上最も危険なものになることを示唆している。それを乗り越えることができれば、戦争を終わらせるという長年の夢は、まだ実現の可能性を残しています。
     しかしモリスは、戦争が何にとって有益であったかを理解して初めて、戦争が次に私たちをどこに連れて行くのかを知ることができると主張しています」

     力で力を管理制御するというのは、核の抑止力を主張する論理と同じと思います。日本では憲法第9条の理念を大事にする立場から、こうした論理は否定されると思います。

     今回、松田先生は「戦争は人類をより安全で豊かなものにした」という歴史解釈を、モリスもピンカーも提示しているとされました。塚本先生も、そうした解釈ができるということを理解されました。歴史解釈にとどまらずに保田先生は、戦争を管理制御する秩序だった組織形成の力が、戦争に至るような力の論理かどうかを問題にされました。
     モリスもピンカーも、戦争で人が死ぬことを良しとしているのではなく、むしろそれは良くないが故に、人を殺す戦争の力が行使されるのをより大きな力で抑止してきたのが、人間社会共同体の歴史である、と主張していると思います。
     保田先生が言われた様に、社会の管理制御の力を、核抑止力など軍事力に頼ることのない「力」で見出せるかどうか、これが人類社会共同体の課題と思います。松田先生もこのサロンで、そうした「力」を「知能」に求められ、AGI,ASIへの途において希望を示されていらっしゃいます。それについては同感です。
     『旧約』はダビデ王時代の侵略も正当化する民族主義ですが、それを超克するストラテジーを示す『新約』は、言葉によるコミュニケーション共同体こそが平和をもたらすと主張しています。右の頬を打たれたら左の頬を差し出し、徹底して赦し合うことしかない、と言っています。その為、軍事力によって十字架上の受苦と死に至りましたが、それを「復活」で逆転した価値「栄光」のメッセージを伝えました。
     この現実的中身となる管理制御の力を、人類は理解し現実態エネルゲイアの状態にしなければならないと思います。LLM-AIは言葉のメディアによるコミュニケーション・ネットワークに、新しく参加してきた相互エージェントであると思います。これで「言葉の力」を加速度的に増幅した「人類」の社会拡張脳の知能によって、軍事力による平和維持から脱却しなければならないと思います。

  18. 太平洋戦争時の日本の戦没者は310万人とされていますが、殺人事件の件数がピークだった戦後期で年間3000件程度

    イアン・モリスの主張によるならば

    暴力による死者数を是正する可能性が存在するので、戦争を起こすことには一理あるはずだ(一度の戦争による犠牲者数が、暴力による死者数1000年分であったとしても)

    ということになります。ここに合理性はあるのか

    暴力による死者数を是正する可能性に留まらず、それが立証された事実であったとして

    戦争期を現に生きていた人達からすれば大問題であったはずのことを、戦争後の平和を享受してきただけの私達が軽々に主張するのは如何なものか

    というのは情緒の問題なのか

    以上2点が気になりました。

  19. 面白いお話!でも戦争の功罪について論じたい場合は、学術的な視点で話ができる人とするべきですね。

    松田先生は確信犯的にやっているのかも知れないですが、話す相手を考えないと猛反発されるのは当然じゃないでしょうか。

    逆に、相手が軍拡主義者の場合は、論文や動画の一部だけ切り取って、「戦争は良いことだ」という主張に"悪用"される可能性もあります。

    個人的には、反戦教育がベースにあるのは間違っていないと思ってます。その上で歴史や安全保障について学ぶのが良いのかと。

    脊髄反射的に「戦争は悪」と言う人が一定数居るのは、バランスを取る上で悪いことではないと思いますよ。

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