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【朗読】壺井栄「日が照り雨」  朗読・あべよしみ



【朗読】壺井栄「日が照り雨」  朗読・あべよしみ

坪井さえ 作 日照り雨夫婦だけで映画見物など珍しい ことだっ たたまにはねと娘たちの冷やかし的冗談を こちらも気軽に受けて意識の半分では 若返ったような気分もあったろうに門の戸 を開けるなり旗のめは正直だ だみーちゃんちのおじいさんとおばあ さんおかっぱの女の子に呼びかけられ た近頃遊び友達になった近所の子供だった 私はもう2度目なので様で驚きもせずその 呼びかけに子供言葉で答えたが初めてのお じいさんは苦笑して いるぴしゃりねうんもうそう見えるのかね 自然なんでしょあそこの女の子はうちの ミコの母親はまさこと思ってるのよ 差し詰め我々はじじばばよ感情は正確だ わ嫌だ ねまさこの方が嫌でしょうよ結婚もしない のに母親にされてもしかしたら戦争未亡人 と見られているかもしれないわ私たちは 50だもんじじばばは当たり前よいやだ ぴったり来 ない私はそんなにこだわらないわおばあ ちゃんでなくお母ちゃんになったのが残念 ぐらいでもみこまだちっとも疑問を持って いないよう ね映画は味こねていた赤月の脱走だっ た苦難な皇軍を終えて宿舎に入り久々で 歌い騒ぐ兵隊の中に1人騒ぎをよそに ポケットからさしのであろう写真を 取り出し眼鏡の曇りを何度も指先で拭って いる兵隊がい たミコの海の父親のたしを思い出させる 風貌だっ た気がけにおばあさんと呼ばれたことから の連想的印象であろう か滅多に思い出すことのないみこの海の親 たちのことが妙に心を奪い外に出るなり 私たちはまた話し合っ たあの兵隊たに似てたじゃないのたしだっ てあして祭祀の写真を眺めていたかもしれ ないわ死にたくなかったでしょう ね夫婦生活1年というのもかわいそうなら その後の母子生活1年というのも哀れねね 不幸な親子だ わでもその孤児としては幸せだ よそうかもしれないけれど親たちが生きて いればみこはもう2人ぐらいの弟か妹が できてるでしょそれがもう絶対に血を分け た兄弟が持てないと思うとかわいそうな子 よそうでもないさまさこ姉と思って結構 喧嘩しながら暮らす だろうそれとは別にあの子は少し心配な子

だと思わないぐれると不良にでもなりそう なぐれないよ絶対にぐれない自信があるね 俺 は私たちが生きていれば ね問題はその後よ何しろみーちゃんのお じいさんとおばあさんですから ねしがないよそんなじじばばさえいない 孤児が多いんだからねそれに比べると幸せ さナドの引っかかりで女房の大いのその また子供を引き取るなんてお人よしは めったにないんだからそれだけでも恩に来 て もらおう恩になんか着るもんですかあの子 がそこがありがたいと言えばありがたい こと さそれにしてもせめて最小限あと10年は 生きてやりたいね16になりゃ昔の178 だなんとかする よ私には10年の自信がない俺は20年 ぐらいの自信あるねもう15年経ったら いい親子の風景が見られる よ一緒にいっぱいでしょ男っていいな 夜寝巻きに着換えてから見行こう星が見 たいと いう幼稚園で七つ星の話を聞いてきてから 久しいのだが雨や曇り日が多くてなかなか その檻がなかっ た北の部屋の雨戸を開けたが柿の木が邪魔 をして見え ない庭に出てみたがミコの世ではお隣の 屋根が飛の絵だけを見せてこれも だめちびなんだね君はこんなちびとは知ら なんだそうでもないよお母ちゃんが大きい んだよあそうかそう か手をついで通りまで出た暗闇の中で北空 を振りおぎみこの背丈に合わせて腰をかめ た顔を並べて1つ2つと指先で飛石型の星 を拾ってみせたが彼にはどうも分からぬ らしい飛石の形に線書きしたネオンサイン が空に輝いているとでも思っているらしく 納得のいかぬ時の癖でがっかりしたように ろにもを言わ ないたくさんの星の中から7つを見つけ 出すには彼の周りは少し無関心すぎるよ だいつも彼に身をすり寄せて離れないもの がいないのではなかろう かみーちゃんねじこちゃんって人がいると 良かったんだ ねどうし てみーちゃんを可愛がってくれるから さ ふうん小さな肩を抱いてやると急に余っ たれて胸の中に手を入れてきたああ おかしい言ってやろう言ってやろおっぱい 飲んだと言ってやろ先生にも言ってやろお

友達にも言って やろ飲まないよいじったって言ってやろ 赤ちゃんみたいと言って やろやだお母ちゃんのバカ 野郎幼稚園でね1番面白い名前の子は鈴 まちきろって言うんだ よまき郎でしょうんまちきろだよそれから 後ろ国男だ よみこの右文だって面白いよ面白くないよ 普通です よ彼は去年途中から入園した遠藤よこ ちゃんをさや遠藤よこちゃんと覚えてきた ことがあった さや遠藤が食前に登る頃のことであっ た履行の反対なんだバカだよお父ちゃんの 反対なんだお母ちゃんだよ畳の反対なんだ 天井だよ電気の反対なんだ暗いことだ よ夕食の後など限りもなく彼はこんなこと を大声で喋り まくる旗のものが笑えばなおさらいい気に なって ふざける部屋の隅の三角棚の反対側の机に もめ糸を張り出して鉄道線路になぞらえ糸 をくぐらした小さな電車を向こうから こちらへこちらから向こうへと空中を走ら せ ながら山手線でございますお乗り方はお 早く願いますピッピーごとん ごとん彼の言葉の疑問があまりにも面白い ので笑うと彼はますます興奮し て次は中央線長野行きでございますお乗り 方はお早く願いますその次は えっとリンパ線でございますその次は扁桃 線行きでございますおっぱい行きおっぱい 行き糸の線路に沿って駆け回り飛び回り ながら彼の声は次第に上ずって喉に詰まり そうだっ た聞いている大人たちも笑いくびれて彼の ことが不安になってきたこんな時後で熱を 出すに決まっている童話を読んでやること でようやく方向転換ができたがやっぱり いつまでも眠ら ない寝に本を読んで聞かせると夢を見る からと先生からの注意があったが案の定 夜中になってからうつの中で規制をあげ 寝言を 言う起こして救命ガを飲ませ私の寝床に 移し た彼はニコニコして自分で私の腕を枕にし 胸に顔をつけて寝 たまるでさっきまでのことが表現であった かのようにスヤスヤと眠っ た扁桃線やリンパ線が遊びの中にまで出て くるほど彼は全体が弱々しい線で ある小さな顔しなびた細い

手足まさ子たちの言うチョコレートボイの あだ名の通り全く色が黒いので抱いている 私の腕が若々しく色白 見えるなんという担いもの親子 だろう痩せて色の黒いのは母親にであろう 下唇のくびれた小さな口と短期らしい仲 よりの眉もじこ譲りだ蜂の開いた頭と黒い 目と大人しい花はたしから受けている らしいこのどう見ても他人の子を私は抱い ているこの不自然を彼はいつ気づく だろう翌朝目を覚ますなり彼は上期限で 言った僕今夜もお薬飲むよそうしたら お母ちゃんと寝られる もんお宅の右文さんにお父さんはと聞き ましたら文化発とましたが何のこと でしょう近所の奥さんに聞かれたので早速 聞いてみ たみこお父ちゃん は文学会だ よお母ちゃんはお 仕事どんなお仕事じかのじって何小説だよ 小説ってなに 本に書く の何にも言って聞かせた覚えはないけれど 5歳の彼は育ての親たちについてこれだけ のことを得得していただから私は彼に要求 するのであっ た今日はお仕事なんだから静かにして おくれ よすると彼はわざと大げさにうの中を 走り回っ た 外で遊んで いらっしゃい私は大声で 怒鳴る出て行った彼はやがてのことに56 人から78人の友達を連れてやって くるブランコや砂場は見向きもされず家の 中は洗場とかしてしまう座布団は2つに 折って並べて記者となり1つの車体が1人 ずつの客に馬乗りされてザブトンは家中を かけ回っ た私は勘を抑え てねえねえみんないい子だから今日は外で 遊びなさい ねみんなの顔を見渡すと半分以上はそしら の顔1人2人はかぶりを振るみこは大きな 顔してみんなを 見回し俺はうちで遊びたいもんなあ お前それからそろそろ奥の手を出し 始める10円ちょうだい何かちょうだいの 連発であるこんな時子供たちは全てヤザ 言葉だっ たこんな言葉や戦術を彼らはいつ得得した の だろう私は腹を立てみこをひっつめて

力任せにパンパンとお尻をぶったそれでも 収まらず先行に火をつけて脅した ごめんなさいお母ちゃんもうしません から子供たちは逃げて帰り彼は1人 取り残されてしょんぼりしているそれを 見ると私は自分の中に潜んでいる凶暴性に 気づいて密かに公海の涙を流し た純子は臨時のとこでまだはうこともでき ぬ右を私にに頼むと言い残したと いう困惑と連UMを愛情の仮面に隠して しごく簡単に受け取ってしまった 私じこは私の表面を見て私を仏とでも思っ たのだろう かしかし5年の歳月はあの時の感情を すっかり変えてしまって いる困惑と連は希望と愛情に衣していると いるのに先行に火をつけてお尻をぶつと は黙り込んでいる私の方にみこは後ろから 持たれてき てごめんなさいねもういい子になるからね お母ちゃんごめんして ね肩を外して前に抱いてやると彼はうーっ と改めて泣きべその顔になった 悪い母ちゃんだねこんな母ちゃん大嫌い嫌 だいいお母ちゃんだ大好き だだってぶったりお給据えたりするじゃ ないかそんなお母ちゃん大嫌い きくない や恐る恐るパンツをめくるとさっきぶった 後がまだ多少の赤身を残ししている私は そこへオリーブの油を塗ってやっ たくすぐったがって逃げようとする彼の 手首を握ると彼の力は私を引きずるほど 強い終戦前後の食料事情は78ヶ月で自然 的ちれをしたエジに大豆入りの黒いご飯を 食べさせ た貧しい母とこは白い米や牛乳を見ること もできずに 暮らし母は生命を奪われ子は慢性栄養不良 児となって氷川は栄養を蓄える機能を奪わ れたようだっ たそれなのに5年の清掃は彼に彼なりの力 を与えて いるだが枯れたように細い外見の哀れさは トのように私の心を 刺すお母ちゃん お母ちゃんいいお話ねえ近藤よし彦ちゃん ね自転車買ったよねいいお話 でしょ幼稚園から帰ってくるなり右文は 弁当のバスケットを下げたまま私の机の前 に立って 話しかけるお仕事よあっちへ行ってでも ちょっとだけねいいお話でしょ いいお話だけども今はお仕事あっちへ いらっしゃいきつい声できつい顔付きで

言うと出ていきながら彼は繰り返していい お話でしょだから僕も買ってよ本当だよ嘘 ついたら100万円だ よ金は銀行に行きさえすればいつでも もらえると思っている彼にとっては 生活の不にいは問題にならなかっ た欲しいものをねだる根気よさには学ぶ べきものさえ ある彼の言文はリロ生前として いる学校に上がるまでは3輪者でいいのよ 私がつっぱっとでも近藤義彦ちゃんは幼稚 園だよ僕と同じ緑組ですから ねそんな人のの真似をするものではない わ近藤義彦ちゃん家には砂場やブランコ あるのちゃんとあり ますそれでは絵本や童話のご本がみー ちゃんほどある のそれはないけれどそんなら僕本を半分 あげたっていいよだめそんなことを言う子 はけない子よ自転車持っている人近藤義彦 ちゃんの他に誰と 誰近藤義彦ちゃんだけですよだけど僕と 近藤義彦ちゃんとは1番仲良しですから ね彼は肩をそびやかすようにして 言うその世私は右文が眠ってから後みんな に計っ たみこが自転車自転車って攻め立てるん ですが ねするとどを預かっているまさ子が言っ た自転車どころでないわよ3輪車があるん です ものそうなんだがねでも私は買ってやろう と思うんだけどピストルやガムの代わり に相当高いだろう何千thes だろう今度はお父ちゃんがそう言っ たお父ちゃんの一月分のタバコ台ほどよ どうでです彼のために1ヶ月禁煙とは申し ませんから光かバットにして くださいしてもいい よ私は甘いもと等分絶好する わそうなると私も黙ってられないわあれで 13ぐらい引き受ける わまさこのあれとは5円以下の小銭を丹念 に取りのけよというのだ 昔の竹の筒貯金で あるこうしてついに彼は自転車を獲得した のであった自転車は車体を水色に塗って あった偶然同じ水色に揃った新しい サンダルを履いた彼は特々としてベルを 鳴らしながら出ていったおいみんな来ない か僕自転車買ったもん 門の外で叫んでいると思ったら30人ほど 集まってきた3分2は大きな小学生だっ たみんながお別科的な表情でミコの機嫌を 取っているらしいのが聞こえてくる言葉で

察しられ た彼が増長しそうで私の気持ちはなんと なく限っ たおやつも忘れて帰ってこない彼をまさが 迎えに行くと自転車と子供たちの群れを 離れて彼は道端に腰を下ろしぼんやりと空 を眺めていたと いうやがて疲れた足取りで自転車を引いて 彼は戻ってき たミーちゃんたらまるで人のものみたいに ポカンと見てるのよ解消なしっ たらまさ子がはったしかしそれはその間に 1つの発見をした らしいねえお姉ちゃんお空はサンダル色し てるよ自転車も同じだ よまさ子がぷっと 吹き出し変なのサンダル色の空だって サンダルが空色っていうもの よだってほら見てごらん よ彼は縁側に脱いだ片方のサダを空に かざし た小さな新しい木靴は空に溶け込むよう だっ たなるほどそれはやっぱり空の方が サンダル色でもいい よ私も一緒に笑っ た自転車とサンダルの明るい色に空まで 同調したようだっ た彼も上期限だっ た少しばかり曇っているのは私の気持ち だけだっ たこの辺の子供が誰も持っていないのを 見るとやっぱり考えたねだってどう見 たってこの辺でうちが1番貧乏なんだ よでもいいよね孤児の右文が真っ先に自転 車を買ってもらった なんてブランコも砂場もみこだけなんだっ てみんなよそのは若い親を持っているもの みこはもしかしたらもういっぺん違った親 に育てられるかもしれない もの今度は物心がはっきりしてるから 寂しいことだってあるかもしれないだろう そんなみこに1つでもいい記憶を残しとい てやりたいもの ね自転車も持っていたブランコも作って もらったっていう思い出は右文の心を きっと歪めないと 思う私は祈るような気持ちでまさこにそれ を訴えてい た甘いねと言いながらまさ子の目にも涙が 光っ た夜さん早く来て ください夜さん夜さんはよお いでみこはしきりに夜を待っているどうし てかと尋ねるとだって今夜台風が来るって

先生がお話ししてくれたもんああいいんだ 嬉しいな 台風彼は首をすめ両腕で胸を抱くようにし てまるで悲劇役者のような様子をしていっ た嫌な子台風は大変なのよざっ雨が降って きてビービーて風が吹いて何でもかんでも 吹き飛ばし ちゃう雷もピカピカゴロゴロだし大水が出 て電車も止まっちゃってさ夜になっても 停電で真っ暗 よこれだけ並べ立てたが彼は一向に驚か ないだから面白いんだ僕平気 さ6歳に見たぬ子供がもうこんな無本着を 持っている 今年の台風は幾度かの念入りな予告にも 関わらずミコたちの期待に外れて東京は 平穏無事な日を重ねながら秋へ近づいて いるだが触覚を張ってみると町はなかなか に平穏無事に風は静まっていなかっ た外から帰ってきたまさ子は慌しい表情で 拾ってきたニュースを伝えた お母さん学校の放課犯人ね町内の子供だっ てよ へえどこの 子Tさんの迎いのKさんという家の息子 だって よ近頃続け様に近くの小学校が焼かれそれ が少年の放課だということは新聞やラジオ で私も知っていた少し前には町内の中学校 が前哨しこれも放火の噂が立ってい た町民の寄付を集めなどしてようやく立っ た新しい校舎には保険もついていなかった と いうそのことを当局者になじると区内の 学校の保険をかけるとなると保険料で学校 が経つくらいなので1年に1個は焼ける 予算だと答えたとかで物を醸したりし たどこかのネジが緩んだようなそんな隙間 に付け込まれるところもあってこう度々の 家事なのかと思えたりもしたのだがこの ところ3日にあげず続いた放課騒ぎはネジ の緩みどころではなかっ た私は聞かなかったがラジオはその放課 少年の境遇についてママ母のいる冷たい 家庭に反逆して不良の仲間に入り小遣い線 に困って放火をするにいと簡単な片付け方 をしていたというだがまさこの聞いてきた 長内の噂はママ母である夫人の方に道場が 傾きひたすら少年を弾き出した噂だと いうママ母と言ってもいいお母さんだって よとても子供によくしていたんだってそれ がね一昨年ママ母だってことを知ってから 急に悪くなったんだ よそんなことなら8年前に知ったら8年前 に不良になる

の問題にならぬ理屈を言う私にまさ子は 一生懸命でだから近所の人たちが言って るってよあの奥さんをママ母だと言って 不良になるのは子供に不良になる根があっ たんだろうっ て不良の根なんて誰にだってあるさ あるのが当たり前だと思う右文にだって あるわただそれの育つきっかけが問題よ ママ母ママ母と世間が騒ぐから さねえお母さんみーちゃんには早く本当の ことを言った方がいいわ ね私も今それを考えたのさでも別に嘘を 言ったり隠し立てをしてるわけじゃないよ 自然に分かるようにたしやじちゃんの噂も 平気でしてるんだ からそうは言ったが厳密な意味では嘘 だらけだっ た僕小さい時お母さんのこのおっぱいを 飲んだんだねと乳ぶさに触られる時そうだ よと私は答えてきた彼はまだそれについて 何の疑惑も持っていないらしい けれど自然に分かる方法で自分の境遇を 納得させようと考えていたのだだが旗の人 から入れてえで知らされたのではやはり 気持ちが良く ない私は決心をしてその世独り寝の稽古を させられている右文の寝床に入っていっ た喜んで総合を崩している カレ今夜はおまけだよ台風のの代わりに 母ちゃんが来たのよお話ししよう ねうんうん何の 話彼はもごもごとネタなりに姿勢をたした お話を聞くつもりなの だじんちゃんのお 話新川屋のじん ちゃん違う綺麗なお姉ちゃんのじこちゃん さ綺麗なお姉ちゃんのじこちゃんがね 赤ん坊産んだのよ音符したり抱っこしたり して可愛がったのに ね戦争の時空襲が来てねくびれて病気に なって死んじゃった のその時じこちゃんがねこのお母ちゃんに 行ったのよこの赤ちゃんをあなたにあげ ますからおタクの赤ちゃんにしてくださ いって お母ちゃんはこのおっっぱいを飲ました けれどなかなか足りないから牛乳を取って 飲ましたり骨が太くなるように煮干しを うんと食べさしたの よその赤ちゃんねお母さんのおっぱいを 母ちゃんパイパイ牛乳のことをニニパイ パイて言ってた のその赤ちゃんがだんだん大きくななって さこの坊主になったんだが ね強く引き寄せて抱くとへえ面白いねと彼

は笑ったがほんの少し考えるような目つき をしたと思う とお母ちゃんねとも煮干の顔食べてたよ骨 が丈夫になるんだ ね煮干の顔頭 でしょ私は突き上げてくる笑いがなかなか 止まなかっ た予定の台風は消えてなくなったような 無風の状態 で雨戸がなかなか立てられない暑さだっ た

ポプラ社『壺井栄名作集 第7巻』より朗読させていただきました。

右文を主人公に描かれた『孤児ミギー』はこちらです。https://youtu.be/aQ0JPvbAvtc

代表作の「二十四の瞳」再生リストはこちらです。

壺井栄作品リスト

【壺井 栄】
(つぼい さかえ、旧姓:岩井、女性、1899年(明治32年)8月5日 – 1967年(昭和42年)6月23日)は日本の小説家・詩人。主に一般向小説および児童文学(童話)を主領域に活躍した作家で、戦後反戦文学の名作として後に映画化された『二十四の瞳』の作者として知られる。香川県小豆郡坂手村(現在の小豆島町)出身。夫は詩人の壺井繁治。

ボイストレーナー・朗読家の あべよしみです。

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2 Comments

  1. 右文ちゃん、「お母ちゃんのバカヤロー」でもお母ちゃんが大好き。なかでもおっぱい、いいえ安心できる人の温かい心の中。
    戦争のせいで幼児ながら心に傷ができちゃった右文ちゃん。でも、右文ちゃんは賢いから大きくなったら自分の気持を整理できるようになると思いました。

    あべ様の朗読劇は素晴らしくて有り難く思います。有り難うございました。

  2. ありがとう!何時も聴き…。👋癒やされております。微笑ましいこと。笑顔]

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